Popular Tags
この企業をもっと知る

オリックス銀行株式会社
オリックス銀行は1993年設立、1998年にオリックスグループへ参画したインターネット専業銀行です。無店舗・無通帳により運営コストを低減し、高金利のeダイレクト預金を提供。カードローンや投資用不動産ローン、信託業務を主要事業とし、多様な資産運用ニーズに応えることで、従来の銀行とは異なる独自の金融サービスを展開しています。
Official Site金融業界の会社と言えば、縦社会で堅苦しい印象を抱く人も少なくないでしょう。しかし、オリックス銀行にそのイメージは当てはまりません。社長に対しても「さん」付けで呼ぶフラットな企業風土、ドレスコードフリーの自由な環境、そして2021年に実現した社員主導のオフィスリニューアル。多様なバックグラウンドを持つ人材が集まり、新しい働き方を模索し続けています。 今回は、総務人事部の高畑美恵さんと、営業第一部の杉本直樹さんに、オリックス銀行の働きやすさの秘密や、オフィス改革の成果などについて話を聞きました。
目次

多様な人材が作り出す企業カルチャー
──お二人の自己紹介と、オリックス銀行に入社された経緯を教えてください。
高畑:私は主に社員のエンゲージメント向上を目的として、部署横断でコミュニケーションを促進する施策を企画運営しています。具体的には、ファミリーデーや勉強会などのイベント開催、社員の自立キャリアを支援するキャリアデザイン研修の実施、そして多様な人材が活躍できるようDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進など、幅広い業務に携わっています。

以前は広告代理店で営業として8年間働いており、オリックス銀行は3社目です。入社した当初はカードローンの広告宣伝を担当していたのですが、2020年に全社横断のオフィスリニューアルプロジェクトが立ち上がった際に、立候補して参加しました。実はこれまでに育休・産休を2回取得した経験もあり、働きやすい環境の重要性を、身をもって感じていました。それがオフィス作りなどへの関心につながり、総務人事部に異動したというわけです。
杉本:私は4年前に新卒入社しました。現在は1棟もののアパートやマンションを購入されるお客さまに対する融資業務を担当しています。入社を決めた理由は、銀行業界の中でも不動産投資に特化している点に魅力を感じたからです。また、就職活動中のインターンシップで接した社員の方々がとてもフランクで気さくだったことも、入社の決め手になりました。

──会社の雰囲気やカルチャーについて教えてください。
高畑:当社の大きな特徴は、6割以上の社員が中途採用だということです。金融業界出身者だけでなく、不動産、最近ではIT関連など、さまざまなバックグラウンドを持った方が在籍しています。
金融機関として法令順守や倫理的な行動を重視する文化は当然ありますが、堅苦しい雰囲気はありません。社長を含めて、肩書きではなく「さん」付けで呼び合う、風通しの良い会社だと思います。また、DXの推進にも全社的に力を入れており、社会の変化に柔軟に対応していこうという雰囲気が醸成されています。


経験がなくてもキャリア転身を容認する度量
──働く上でのやり甲斐や面白さはどのような点にありますか?
高畑:私の場合、マーケティングから人事への職種転換を実現できたことが大きなやり甲斐につながっています。通常であれば、経験を生かせるマーケティング分野でキャリアを積むのがいいと思いますが、人事に興味があると手を挙げた際に、経験がなくても新しいことにチャレンジさせてもらえました。新たな経験を積むことで成長を実感できています。
また、オリックスグループの研修制度を活用できるほか、資格取得に対する金銭的なサポート制度も整っているなど、自己研鑽の機会が豊富なことも魅力です。
杉本:私は業界内でのオリックス銀行の存在感にやり甲斐を感じています。他の金融機関は不動産融資に対する取り組みに浮き沈みがありますが、当社は30年以上一貫してこの分野に注力しており、業界全体をけん引する存在として評価されています。
それに加えて、新しいシステムの導入やIT人材の採用を積極的に進めており、金融業界とデジタルの融合という時代の流れに沿った取り組みも興味深く感じています。


──実際に入社されて、銀行に対するイメージと違った点はありますか?
高畑:金融業界はきっちりとした縦社会であり、午後3時には業務終了というイメージを持っていましたが、入社してみるとまったく違いました。皆さんフランクで、堅苦しさはありません。
杉本:就職活動中のインターンシップから、人事の方をはじめ社員の皆さんが優しくしてくれました。入社後もその印象は変わらず、明るく楽しく働けています。皆が前向きに仕事に取り組んでいる姿を見て、自分もここで頑張れると実感しています。会社に行きたくないと思う日は特にないですね。
銀行だけどスーツを着なくてもいい
──社員が働きやすい環境作りのために、どのような人事制度や施策を用意していますか?
高畑:テレワーク制度、スーパーフレックスタイム制度など、個々人の都合に合わせて柔軟な働き方ができる環境を整えています。また、ドレスコードフリーという制度もあり、銀行業界では珍しくスーツの着用義務がないのです。
特に注目していただきたいのは、2022年からスタートした新しい人事制度です。一定の経験を積んだタイミングで、社員が自身の今後のキャリアを選択できるようになっています。マネジメント職で進むか、エキスパート職として専門性を深めるかを選択できるほか、職種もセールスやコーポレートなど4つの分野から自分の希望する領域を選べます。
──この制度を導入したきっかけは何でしょうか?
高畑:社員のバックグラウンドが多様化し、社員数も1000人規模まで拡大したことが背景にあります。従来は単線型のキャリアパスでしたが、さまざまな考え方や経験を持つ社員が増える中で、複線型のキャリアを積めるような制度が必要になったのです。これにより、社員一人一人が自分の思い描くキャリアを実現できるようになりました。


社員のエンゲージメントが高まるオフィスに
──2021年のオフィスリニューアルについて、背景や経緯を教えてください。
高畑:オフィスリニューアルプロジェクト自体は2020年から始まりました。ちょうど新型コロナウイルスの流行時期で、就業形態に大きな変化が起こっていたタイミングでした。以前のオフィスは完全に固定席で、席替えの際には個人のキャビネットごと移動させるような状況だったため、新しい働き方や外部環境の変化に対応できる職場を構築する必要があったことが、リニューアルのきっかけでした。
プロジェクトメンバーは公募で、最終的に8人が集まりました。セールス部門、システム部門など、部署や年齢、役職も関係ないメンバーで構成されました。
プロジェクトを始めるにあたり、明確な目的を設定しました。一つは、組織変更や外部環境にフレキシブルに対応できるオフィスにすること。もう一つは、コミュニケーションスペースやリフレッシュスペースを充実させて、社員のエンゲージメントが高まるオフィスにすることでした。

高畑:最も苦労したのは、リニューアルの方向性を決めることでした。コンセプト選定のために1回あたり3〜4時間のワークショップを3度開催し、会社の良いところや改善したいところを全員で洗い出し、現状とありたい姿を議論しました。プロジェクトミーティングは合計14回に及び、デザインコンセプトから什器選定、社内周知方法まで詳細に検討しました。
最終的に、「サステナビリティ」と「新しい働き方」という観点から「循環」をキーワードとしたデザインコンセプトに決定しました。

緊張感のある休憩場所から一転……
──オフィスリニューアルによって具体的に何が変わりましたか?
高畑:最も大きな変化は、コミュニケーションスペースが新設されたことです。以前は、昼休憩を取れる場所がガランとした会議室しかなく、皆が無言で食事を取るような雰囲気でした。食事が終わるとすぐに退席しなければならず、きちんと休憩できるスペースがほしいという社員の声が多くありました。
杉本:そうそう。そこで昼ご飯を食べながら少し話をしていると、「静かに!」と注意されるようなこともありました。


高畑:そこで新しいオフィスでは、「X LOUNGE(クロスラウンジ)」というコミュニケーションスペースを設けました。縦横斜めの関係でコミュニケーションが取れるようにという思いを込めた名前です。また、テレワーク推進に合わせて、Web会議ができるブースや、集中して作業を行うソロワーク席など、さまざまな働き方に対応できる環境を整備しました。固定席からフリーアドレスへの移行も実現しましたね。
杉本:クロスラウンジという名称なんですね。エックスラウンジだと思っていました…。
高畑:このように、まだあまり社員に浸透していないのが課題なんです……。

杉本:でも、ラウンジができたおかげで、同期との昼食の頻度も増え、気軽にコミュニケーションを取れるようになりました。ラウンジにはファミレスのようなソファー席もあり、4〜5人で集まって昼食を取ることも簡単にできるようになりました。一人でいたい時は壁側の席で外を眺めながら過ごせるなど、用途に応じて使い分けられることが気に入っています。また、執務エリアが明るく開放的になったことで、他部署への相談もしやすくなり、仕事の効率が上がりました。


社内で卓球大会も
──社員同士のコミュニケーションを活性化するために、どのようなことを行なっていますか?
高畑:当社ならではの取り組みが2つあります。1つ目は「OBKカンファレンス」です。不動産やIT、サステナブル経営など、さまざまな分野に詳しい社員が講師となって、全社向けの勉強会を開催しています。社内のコミュニケーションスペースで対面開催しながら、大阪や名古屋など地方拠点の社員はオンラインで参加するというハイブリッド形式です。このカンファレンスは年間6〜7回実施しています。
2つ目は「知るカフェ」です。これは、誰もが気軽に参加できて、会話を楽しみながらお互いを知る場を提供するというものです。基本的にオンラインで開催し、年に数回はオフィスでのリアル開催もあります。コーヒーやお菓子を楽しみながらリラックスした雰囲気で、社員同士が業務内容やプライベートな話、趣味や特技について情報交換しています。こちらは年に10回程度開いています。
杉本:知るカフェには参加したことがあります。それとは別に、資格取得のためのスタディグループもあります。社員が持ち回りで講師を務める勉強会で、私はFP(ファイナンシャルプランナー)資格を目指す会に参加しました。勉強会の後には懇親会もあり、横のつながりを作りやすい企画だと感じています。

──それ以外にも何かイベントはありますか?
杉本:人事の方々が企画してくれた卓球大会は特に印象的でした。他部署の方々とチームを組んでトーナメント戦を行うのですが、本当に白熱した戦いで、歓声が飛び交うほど盛り上がりました。また、プロ野球チームのオリックス・バファローズが日本シリーズに進出した際にはパブリックビューイングが開かれました。
オリックスグループ各社へインターンもできる
──福利厚生について教えてください。
高畑:ワーキングマザーにとって働きやすい環境が整っていると思います。私は現在2人の子どもがおり、学校行事などの予定変更にもテレワークを活用して対応できています。
また、当社は子どもが小学校を卒業するまで時短勤務が可能で、1日最大2時間、20分単位で取得できます。自分の状況に応じて柔軟に時間を調整できる制度があることで、仕事と子育ての両立がしやすくなっています。
──社内インターンやグループインターンもあるそうですね。
高畑:社内インターンはオリックス銀行内での職種体験、グループインターンはオリックスやオリックス不動産など、グループ全体での業務体験です。1日で完了するものから1〜2週間の深い体験まで、様々なプログラムを用意しています。
杉本:社内インターンで債権回収部署に行った経験があります。現在のアパート融資業務では、融資実行後の延滞や連絡不通などの問題を目にすることもあるため、債権回収の現場を見ることで、融資判断時の注意点を学ぶことができました。インターン終了後は、類似のケースを事前に察知して未然に防ぐことができるようになりました。
──若手社員にとっての働きやすさはいかがですか?
杉本:社内インターンやグループインターンを通じて、自分でキャリアを選択できる点が非常に良いと思います。最近は入社後すぐに退職する方も多いようですが、それは入社前のイメージと実際のギャップが原因だと思います。当社では異動希望も出せますし、自分のやりたいことや進みたい道を選択できる環境があります。
高畑:年齢などは関係なく、当社では好奇心があって新しいことにチャレンジすることに貪欲で、現状に満足せず常に自己研鑽を行っている方が活躍しています。また、さまざまなバックグラウンドの社員が増える中で、多様な考え方を受け入れて柔軟なコミュニケーションを図れる方も重要だと考えています。そうした方々にぜひ仲間になってほしいですね。

──本日はありがとうございました。
この企業のことをもっと知る
取材のウラ側
オリックス銀行では、社員の成長を積極的に支援している様子がうかがえます。最先端の学びの機会を提供しており、DX人材の育成にも力を入れている点が印象的です。定期的なテストや認定制度を通じて、社員全体のIT・デジタルスキルの向上とDXリテラシーの強化を図っています。さらに、自社独自の研修制度に加え、オリックスグループ全体の研修制度も活用できる点は、大きな魅力のひとつです。
魅力的な福利厚生
複線型キャリアパス制度 | 2022年より、一定のキャリアを積んだ社員がマネジメント職か専門職かを選択できる制度を導入。自身の希望するキャリアを主体的に築けるよう支援しています。 |
---|---|
気になる