清潔感あふれる白を基調とした、明るく開放的なエントランス

組織の壁を取り払うフロア設計と透明性の追求

―― 2024年5月に実施されたオフィスリニューアルの背景とコンセプトについて教えてください。

小野寺: 元々は資本業務提携の関係でグループ会社が入居していたこのオフィスに共存していたのですが、彼らが退去したことを機に、出前館単独のオフィスへと全面リニューアルすることになりました。以前は前身企業のカラーが強く残っていましたが、今回は完全に出前館流へとアレンジし、非常に洗練されたクリアな空間へと生まれ変わらせています。

管理本部 人事部 人事グループ グループマネージャーの小野寺淑恵さん

矢地: 象徴的なのは、12階の角地という最も見晴らしの良い一等地にあった旧社長室を取っ払い、ガラス張りのオープンな会議室へと刷新した点です。室内の様子が完全に外部から見えるようになっており、組織としての透明性を非常に大切にしている姿勢が空間設計そのものに表現されています。

旧社長室を、ガラス張りの開放的な会議室へ刷新
管理本部 人事部 部長 矢地宏穀さん

―― 経営陣と社員の物理的な距離感にも変化はありましたか?

小野寺: 社長や取締役も含めて個人の執務個室は一切作っておらず、全員がメンバーと同じフロアでデスクを並べています。しかも社長は入り口のドアをあけてすぐの座席に座っており、社員も気軽に話しかけやすい動線になっています。意図的に社員との接点を増やし、現場の情報を素早くキャッチアップしようとする経営陣のこだわりを感じます。

 

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自律型ハイブリッドワークと生産性を最大化する空間

―― 実際のワークスタイルやデスクの運用方針はどのように定められていますか?

矢地: 当社ではABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を導入しており、業務内容に応じて最適な場所を選んで働くスタイルを推進しています。メンバーの多くを占めるプロダクト開発部門やエンジニア職は在宅率が約9割に達するため、特定の固定席を持たない完全フリーアドレス制を適用し、それ以外は部署の特性や組織編成にあわせてフレキシブルに運用しています。

 

小野寺: 労務などのバックオフィス部門で、ここ最近で新しくジョインしたメンバーが多い部署に関しては、組織への早期定着や顔と名前の一致を促進するために一部固定席の運用も取り入れています。役職者の席があらかじめ決まっていることで、現場のメンバーが迷わずに人を捕まえられるというメリットもあり、柔軟性と機能性を両立させています。

―― オンライン会議の普及に伴うオフィスの混雑や騒音への対策はいかがですか?

小野寺: 固定電話をデスクに置かない運用にしているため、自席で大声で通話するような光景は見られません。オンラインミーティングが重なる時間帯に向けては、総務部門が現場のニーズを細かく汲み取り、ソファ席タイプを含めて22席の個別集中ブースを設置されています。オープンに議論できるスペースも豊富にあり、快適な環境が保たれています。

オフィス内のあちこちに個別集中スペースを配置。周りを気にせず、オンラインミーティングにもスムーズに参加することが可能
外の景観を眺めながら、一人でじっくりと思考を深められる特別席

家族との時間も大切にするフレックス制と相互理解の風土

―― ハイブリッドワークやフレックスタイム制はどのように活用されていますか?

阿久津: 私は育児と仕事を両立しているため、非常に恩恵を受けています。各部門長との重要な会議や対面での密なコミュニケーションが必要な日は出社し、集中して実務を行いたい日はリモートワークを選択しています。通勤にかかる往復2時間ほどの時間をそのまま業務や家庭に充てられるため、生産性が大きく向上していると感じています。

 

子どもの送り迎えがある日は、夕方に一度退勤して育児を済ませ、子どもが寝た後に再度稼働するといった働き方もフレックス制によって柔軟に行えます。子育て世代に限らず、全社的にスケジュールを柔軟に組み立てるカルチャーが深く浸透しているため、心理的な負い目を感じることも全くありません。

管理本部 人事部 人材採用グループの阿久津美智子さん

矢地: 私も普段は基本的に出社を選択していますが、朝は小学生の子どもの通学路へ週に何度か付き添い、その後に電車に乗って出勤するスタイルを継続しています。夜も週に3日ほどは子どもの塾の迎えを担当しており、子育てとの両立ができています。役職に関係なく、こうした柔軟な働き方が当たり前に許容される風土があります。

 

小野寺: 私たちが提供しているデリバリーは、人々の生活に密着したライフインフラです。だからこそ、社員自身のライフとワークが心地よくシナジーを生むような環境が生まれているのだと思います。 単なるハードワークの推奨ではなく、一人ひとりの私生活の充実が、巡り巡ってユーザーに喜ばれるサービス作りへと繋がっていると感じます。

仲間とにぎやかに囲むランチも、一人で静かに過ごすお昼休みも。その日の気分に合わせて心地よく過ごせるリフレッシュ空間

進化する休暇制度と熱量を生み出す社内コミュニケーション

―― 休暇制度の活用状況や、特徴的な運用について教えてください。

小野寺: 特徴的なのは、従来の夏季休暇を発展させた「Deホリデー」という通年で使える3日間の特別休暇制度です。職種によって繁忙期やリフレッシュしたい時期は異なるため、夏の期間だけに縛られずいつでも取得できるよう2年ほど前に進化させました。Slackの名前の後ろに「有休取得予定日」を明記している役員やメンバーも多く、周囲が気兼ねなく休みを取れる雰囲気づくりにつながっています。

 

土日祝日に有給休暇を組み合わせて海外へ10日間の長期旅行に出かけたり、サウナ旅のために1〜2週間の休暇を取得してリフレッシュしたりする事例もあります。与えられた仕事をプロフェッショナルとして完遂しているからこそ、誰もが堂々と長期休暇を楽しめる雰囲気が醸成されています。

―― 社内のカジュアルな雑談や情報共有はどのように行われていますか?

小野寺: 約1年前の2025年5月に開設された全社Slackの「雑談チャンネル」が非常に機能しています。旅行のお土産の共有や、社内トイレへの携帯電話の置き忘れ連絡といったフランクな発信はもちろんのこと、自社サービスを実際に使ってみて気づいた改善点や、最新のAI技術を業務に活用してみた知見、競合他社のニュース動向などが役職の垣根を越えて活発に飛び交っています。

クイックにミーティングしたり、ランチを食べたりとさまざまな活用ができる快適なスペース
お菓子やドリンクを購入できるスペースが設置されているため、仕事の合間のリフレッシュに最適

圧倒的ナンバーワンへ向けた構造改革と求める人材像

―― 非常に充実した社内制度がある一方で、現在のビジネスフェーズにおける厳しさについてもお聞かせください。

矢地: 誤解してほしくないのは、当社は決して現状維持で満足している会社ではないということです。コロナ禍で急拡大したフードデリバリー市場は今、新たな競争環境へと突入しています。競争環境の変化や新規ユーザー層の拡大に伴う購買行動の変化など、市場を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、従来のやり方だけでは持続的な成長を実現することが難しい局面にあります。

ビジネスモデルの変革に伴い、プロダクト、価格設定、オペレーション、システム基盤など事業全体をスピーディーに進化させ続けることが求められています。現在は、持続的な成長に向けた構造改革の転換点にあります。
私自身、入社してまだ3ヶ月ですが、体感としては半年以上が経過したと思えるほど密度の濃いタスクに向き合っています。スピード感をさらに高め、全員がもう一段ギアチェンジして進む必要があります。

大切な行動指針を、いつでも目に入るマグネットに。日々手にとり、触れることで、出前館のカルチャーを日常の中で自然と浸透させている

―― そのようなタスクを乗り越えるために、どのような人材を求めていますか?

矢地: ナンバーワンになるという目標から逆算し、組織やサービスの在り方をバックキャストで考えられる人が不可欠です。限られたリソースの中で「足りないからできない」と言い訳をするのではなく、品質とスピードを両立するためにどうすればいいかを思考できる資質が求められます。

 

それは1人では決して成し遂げられない大きな挑戦だからこそ、周囲に横断的な協力を持ちかけ、勝つための挑戦と試行錯誤を楽しめるプロフェッショナル集団でありたいと考えています。

デリバリーの受け取りもスマートに。出前館のランチが届く「DELIVERY BOX」をエントランスに設置
デリバリーを届けてくださった配達員の方へ、感謝を込めたメッセージと飴を用意。「届けてくれてありがとう」の気持ちを大切にする、温かいオフィス文化の一コマ

私たちの企業愛、お気に入りの推しアイテム

―― 皆さんの自社製品やカルチャーに対するこだわりを教えてください。

阿久津: 実は、私は出前館のヘビーユーザーであり、利用頻度に応じた会員ランクでは上から2番目の「ゴッド会員」でもあります(笑)。日々フルタイムで働きながら家事と育児をこなす中で、今日は夕飯を作らなくていいという選択肢を持てるだけで膨大な時間を生み出すことができます。自分自身がこの素晴らしいプロダクトに日々救われているからこそ、その力をより多くの人に届けたいという強い想いがあります。

 

矢地:当社では一定の条件下において、副業が認められており、加盟店の実態や配達品質のリアルなデータを現場目線で掴むために、社員がドライバーとして副業を行う仕組みがあります。実際に自社サービスをユーザー・配達員の双方として体験した社員から、現場のリアルなフィードバックがSlack等を通じてダイレクトに上がってくる構造自体が、出前館の最大の強みであり、全員でプロダクトを磨き上げる文化そのものが、私の推しですね。

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取材のウラ側

オフィス中央に構えられた絶景のカフェスペースに設置された本格的なビールサーバーには驚きました。単なる福利厚生の設備にとどまらず、10人以上が集れば部門の垣根を越えた懇親会や歓迎会、さらには外部の方を招いた勉強会やイベントをオフィス内で手軽に開催できる仕組みとして機能しています。夜にはスカイツリーの夜景を眺めながら仲間と熱く未来を語り合う、組織のエンゲージメントを高める最高の装置でした。

編集部が推したい福利厚生や支援制度
チームビルディング支援制度

部門内や部署間でのコミュニケーション活性化を目的とした懇親会費用を会社がサポートする制度です。 在宅勤務の併用でリアルな接点が減る中でも、心理的ハードルの低い豪華なランチや懇親イベントなどを通じて強固なチームワークを構築できます。 

Deホリデー(ディーホリデー)

従来の夏季休暇を通年型へと進化させ、社員がそれぞれの業務都合やライフスタイルに合わせて時期を問わず3日間取得できる特別休暇です。 有給休暇と組み合わせることで1週間から10日前後の長期海外旅行やリフレッシュ旅を実現し、仕事のパフォーマンス最大化へ繋げています。

書籍購入支援制度および資格取得支援金

社員のスキルアップと自律的なキャリア形成を強力にバックアップするため、業務に必要な書籍の購入や資格取得費用を補助する制度です。 特にプロダクト開発を担うエンジニア陣の高度IT資格取得に幅広く活用されており、組織全体の専門性と市場価値を高める原動力となっています。