(写真左側から)マーケティング戦略本部 マーケティング部 広報PRグループ 鈴木晴子さんと制作本部 広報PR室 山田弥穂さん

出張授業などの社会貢献にやり甲斐を感じる

——まずはお二人の自己紹介と、入社のきっかけについて教えてください。

鈴木:2013年に新卒でZoffに入社しました。3年働いた後に転職したのですが、2018年、女性向けのブランドが立ち上がったタイミングでインターメスティックに戻ってきました。店舗に5年ほどいて、ブランド終了に伴い2023年5月から本社の広報に所属しています。

 

学生時代にアパレルのアルバイトをして、とてもやり甲斐を感じていたため、就職活動もアパレルや小売を中心に進めていました。就活を進める中で、メガネやサングラスも広い意味でアパレルではないかと考えたんです。

 

Zoffは他のメガネ店と比べて、おしゃれなイメージがありましたし、普段から愛用していました。店舗スタッフの雰囲気も良く、メガネケースなどの小物もかわいかった。そうした点に魅力を感じ、メガネ業界ではZoffだけを受けました。

山田:私は2020年に新卒で入社し、5年ほど大阪の店舗でスタッフとして働いていました。今年8月から広報の仕事で東京に来ています。

 

学生時代の接客業のアルバイトがとても楽しかったので、接客業を続けたいと思っていました。たまたま就職活動のタイミングでメガネを買った際、メガネはマニアックで専門性も高く面白そうだと感じました。いくつかのショップを回りましたが、Zoffの店舗に入った時が一番ワクワクして、直感的に「ここで働きたい」と思ったのが決め手です。

——鈴木さんは一度退職されて、また戻ってこられたのですね。

鈴木:はい。嫌で辞めたわけではなく、違うことを経験してみたい、居住地を移したいという理由での退職でした。他社で働いて感じたのは、Zoff社員の人柄の良さはもちろんですが、待遇面も良かったなと改めて思いました。

 

実は、会社の文化や環境の良さを実感して戻ってくる社員は少なくありません。

——山田さんは今年8月に広報に異動されたとのことですが、希望しての異動だったのでしょうか?

山田:はい、実は店舗にいると、会社のことはわからないことが多くて。もっと会社のことを知りたい、新しいことに挑戦したいと思っていたタイミングだったので、この機会を生かそうと手を挙げました。

光と緑が調和する、6階の開放的なエントランス。 ガラス張りの壁の向こうには執務エリアが広がり、空間全体に一体感と活気をもたらしている

——仕事のやり甲斐について、具体的なエピソードがあれば教えてください。

鈴木:私が今、特にやり甲斐を感じるのは出張授業です。CSR活動の一環として、全国の小中学校へ足を運び、目の大切さや、そのために紫外線から目を守ることの重要性などを伝えています。先生や生徒から「直接来て、話をしてもらうと感じ方が違う」と喜んでいただけるのはモチベーションにつながっています。

——出張授業はどのような流れで実施されるのですか?

鈴木:学校からのオファーをいただき、コーポレートサイトの応募フォームに概要を入れてもらいます。日程や時間、対象学年、人数などを詰めて当日の授業に臨みます。

 

本格的に始めたのは2023年で、初年度は十数件でしたが、2025年度は130〜140件の訪問を見込んでいます。基本的には近隣店舗のスタッフが授業をしていますが、初めての地域や店舗からも遠方の場合は本社から広報担当者などが赴きます。

6階のエントランスには、来訪者とのミーティングや、ちょっとした気分転換に最適な多彩なワークスペースを完備

——山田さんはいかがですか?

山田:店舗では、商品を喜ばれたお客さまがさらに友人を連れてきてくれたり、接客した私の名前を覚えてくれたりすることがやり甲斐でした。広報に異動してからはまだ1カ月半なので日々仕事に追われている状態ですが、意外だったのは、店舗で学んだメガネの知識や接客ノウハウが、商品貸し出しやメディア取材などでも生かせる点です。今まで勉強してきたことが役立っていると実感でき、自分も役に立てているというやり甲斐は感じています。

 

また、店舗ではZoffを知っているお客さまが来店される前提でしたが、広報の仕事ではZoffのことをまったく知らない方とコミュニケーションをとる機会が増えました。だからこそ広報として、より多くの人たちに知ってもらうきっかけをどう作るかは課題ですね。

——その課題に対して、具体的にどのようなアプローチを考えていますか?

山田:紫外線から目を守るために学校生活でのサングラス着用を中学校や高校に向けて啓発活動を行うなど、Zoffは社会貢献的な大きなチャレンジをしています。そういった活動をもっと多くの方々に知っていただければ、単なるメガネショップではないイメージが広がるのではないかと思います。

窓外には表参道の並木道が広がっており、夜は美しい都心の夜景を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことも可能

多くの社員がメガネを10本以上持っている

——経営理念の中でバリューの「うそをつくな 正直であれ 商いを学び そして社会に貢献する」という言葉が印象的でした。仕事の中で立ち返る機会は多いですか?

鈴木:お客さまをはじめ、すべての方に対して大切にしている理念であり、とても身近なものです。

 

私自身はバリューだけでなく、企業理念にある「メガネをTシャツのように毎日着替える社会をつくること」という考え方にとても共感しています。メガネは視力矯正だけでなく、ファッションアイテムとして楽しめるものです。なくしたから、壊れたから買うのではなく、今日はこの服だからこのメガネにしよう、という選び方をする社会や文化を作り、広めていきたいです。

——ちなみに、お二人はメガネをいくつお持ちですか?

鈴木:私は12〜13本くらいです。

 

山田:30本くらいありますね。

 

鈴木:山田が広報に入ってきてからまだ同じメガネを見たことないかもしれません(笑)。でも、店舗で働いていると、自然と買いたくなってしまうんです。実際、社員とその話になると、皆さん基本的に10本以上は持っていますね。

Zoffのマスコットであるシベリアンハスキーの子犬の絵がペイントされた5階エントランス
エントランスの一角には最新のアイウェアが展示されており、訪れる人々に驚きとインスピレーションを与えてくれる

——社風について教えてください。

鈴木:外部の方からは、「優しくて人柄のいい社員が多い」とよく言われます。私自身、入社のきっかけの一つが、面接官や人事の方、同じ面接を受ける就活生の人柄がとても良かったことです。今でもその印象は変わらず、本当に人柄の素晴らしい人が多いと感じています。

——その優しさとは、具体的にどのようなものですか?

鈴木:誰とでも平等に接することができる、敵を作らない雰囲気があります。ちょっと変わった人がいても、それも個性としてとらえられる心の深さがあるというか。仲間外れにするようなことはないですね。

 

山田:社風に関して、私は店舗で働いていた期間が長いのですが、店長はそれぞれ運営ビジョンを持っています。「売り上げ目標を絶対に達成する」でもいいですし、「働きやすい環境を作る」でもいい。5年半で5店舗回りましたが、ほとんどの店長がスタッフへの思いやりを店舗ビジョンに入れていました。スタッフが楽しく働けるから、ポジティブになって店舗の雰囲気も良くなり、売り上げにもつながっていく。周りのモチベーションを上げるのが得意な店長が多いと感じます。

社員一人ひとりが革新的な発想や行動の主役となり、「メガネが主役の時代」を自ら作り上げていくという意欲を促す額装

新人に手厚いトレーニングプログラム

——本社に来て感じたことはありますか?

山田:教育制度がしっかりしていることに驚きました。初めての仕事でとても不安でしたが、スケジュールを決めて丁寧に教えていただける環境で、焦ることなく進められています。わからないことがあればすぐに聞けますし、部内ミーティングなどで皆さんの仕事を共有しやすいのも助かっています。

 

鈴木:本社では、新しく入ってきた中途の方や店舗から来たスタッフのための「オンボーディングプログラム」が組まれていて、3カ月で一区切りとし、週ごとに細かくタスクを割り振っています。ですから、たとえ未経験であっても、何をすればいいのか迷うことがありません。

 

例えば広報では、「導入」「観察」「実践」「自走訓練」「振り返り」といったフェーズに分けています。週ごとに具体的なタスクを入れ、毎週オンボーディング会議を行います。「これは実際にできましたか?」「できてません」「じゃあ次の週に入れましょう」といった進ちょく確認を随時行っています。

 

出張授業に行く際も、同行だったのか、単独で自走したのかを具体的にタスク化しています。「何月何日に同行で出張授業に行きました」「次は単独で行ってみましょう」といった形で、細かくスケジュール化できるフォーマットがあります。

 

店舗スタッフにも手厚いサポートがあります。最初にフロア接客研修、フィッティングトレーニング、加工研修などがしっかり用意されています。メガネ販売は技術職の側面があり、お客さまに渡す時の調整作業などが必要ですが、何も知らない状態で仕事に就いても、大体1年で測定、調整、加工のスキルが身に付くようになっています。

太陽の光が気分をリフレッシュし、ポジティブでオープンな意見交換を生む明るい会議室

——山田さんはまさにオンボーディングプログラム実行中だと思いますが、いかがですか?

山田:いろいろな仕事があるので、これを一人でやると言われたら、何から手をつけていいかわからないと思います。スケジュール感を上長に任せて、私はまず実践して覚えることに集中できるのがありがたいです。また、進ちょく状況を毎週確認していただけるため、自分がどこまでできているか、皆さんが把握してくれている安心感もあります。

 

まだまだ言われたことをこなすのに精一杯で、皆さん本当に数をこなされているので、数年経った時に皆さんみたいになれるのかなという不安はあります。でも、教えていただいたことを頑張るしかないと思っています。

——教育面以外で、働きやすさにつながっている施策はありますか?

鈴木:Zoffは新卒の本社採用がなく、最初に必ず店舗に配属されます。本社に行くには、中途か公募という形になります。

 

公募制度とは、店舗で数年間働いて「違うことをしてみたい」「商品作りに興味がある」と思った時に、例えば、人を募集しているメンズMD(マーチャンダイジング)部やデザインチームなどの部門に異動希望を出せるというものです。やる気や意欲、役職について考えられる方にはチャンスがある、とても良い制度だと思います。

 

実際、中途の方はその分野のスペシャリストですが、Zoffのことをあまり知りません。一方、店舗から来た方はZoffのスペシャリストです。その両者が融合することで、より良い会社の雰囲気や形につながっていると感じています。

採用情報はこちらから

——社内のコミュニケーションを促進する取り組みはありますか?

鈴木:山田も言っていましたが、店舗にいると本社で何の仕事をしているのか全然わからないのです。そこで、採用ページに公募で本社に来たメンバーや、中途の方のインタビューを掲載しています。どんなキャリアで今の立場にいるのかを見られるようにしているのです。対外的なサイトですが、社内のメンバーもこれを見てキャリアパスを考えることができます。

 

また、年に一度、店長会があります。約300店舗の店長と本部スタッフが大きな会場に集まり、今年の経営戦略を共有したり、表彰式を行ったりします。

 

山田:オンボーディングプログラムの一環で、他部署の先輩社員とお食事に行く機会が設けられています。会社のプログラムとして、そうした交流の場があるのは嬉しいですね。

SPAだからこそのオフィスのこだわり

——表参道にオフィスがありますね。この場所や内部のデザインにはどのようなこだわりがあるのでしょうか?

鈴木:2012年からこの場所にオフィスを構えています。創業者がアパレル出身、メガネをファッションアイテムとして打ち出しているブラドだからこそ、流行の発信地でもある表参道であることの矜持があります。

 

当社は、メガネの企画、製造、流通、販売を一貫して行うSPA(製造小売業)ビジネスモデルです。このビジネスモデルを体現すべく、エントランスの受付台から木の道が始まり、オフィスを一周して会長室までつながっています。これがSPAを体現しているのです。

 

また、アンディ・ウォーホルの作品が所々に飾られています。アンディ・ウォーホルがアートを大衆化したアーティストとして、メガネの大衆化を目指した当社からのリスペクト、そして、アートを従業員に身近に感じてほしいという思いから、オフィスに展示しています。

——アートを身近に感じることで、どのような効果があるのでしょうか?

鈴木:私の意見になりますが、すぐそばに本物がある環境を大切にしているということと、ものづくりを一から行う会社なので、インスピレーションを湧かせるためだと思います。素敵なコレクションを身近で体感できるのは、モチベーションアップにつながると感じています。

 

また、社内にはZoffのコーポレートカラーであるブルーを多用したり、普通の電話ではなくZoffらしい色合いのレトロな電話を受付に置いたりと、来社された方にも何か感じていただけるような工夫をしています。

内線電話としても使用できる、 Zoffらしい鮮やかな色合いの遊び心あふれるレトロ電話

アクセスもよいものですから、ドラマのオフィスシーン撮影に使用していただいたり、自社の展示会の会場としても使ったりしています。コラボ先とのファン交流イベントも開催しています。インフルエンサーの方のメガネを買ってくれたお客さまを招待して、交流するようなイベントですね。

スタッフがインフルエンサーに

——Zoffが求める人物像や採用基準について教えてください。

鈴木:Zoffでは、挑戦心と協働する姿勢を大切にしています。常に新しい価値をお客さまに届けるために、変化を前向きに楽しんで自ら行動を起こせる方を求めています。

 

また、職種を問わず、周囲と連携しながら成果を出す姿勢も重要視しています。採用基準としては、専門スキルの高さだけでなく、会社の理念やカルチャーに共感して成長意欲を持っている方を求めています。

——活躍されている社員の特徴は?

鈴木:優しさだけでなく、柔軟さと発信力を持っている方が活躍しています。メガネは日常的なアイテムですが、新しい価値を見出すために、変化に素早く対応して柔軟に発想を切り替えられる社員が活躍しているイメージです。また、自分の意見やアイデアを積極的に発言し、周囲を巻き込む力を持っていることも特徴です。

 

もう一つ、Zoffの特徴としてスタッフインフルエンサーがいます。商品ページの下に「このメガネをかけるとこんな風になる」という参考画像が出てきますが、ほとんどが当社のスタッフなのです。

 

個人のアカウントでInstagram運用をしている人もいます。インフルエンサーとしての貢献度で表彰されることもあるので、Zoffの一大コンテンツになってきていますね。実際、販売員のコンテストである「スタッフオブザイヤー2025」の決勝ステージに残っているスタッフもいます。日頃の接客のパフォーマンスや発信力などが評価されている証だと思います。

——今後の活躍を期待したいですね。ありがとうございました。

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取材のウラ側

Zoffのオフィスは、ネオン管や絵画が彩る創造的な空間が特徴で、開放的で広々とした社内からは風通しの良さが伝わってきました。従業員は新卒と中途のバランスが良く、互いに刺激を与え合う活気ある雰囲気が感じられます。さらに、店舗スタッフから本社業務へのキャリアチェンジに対しても手厚いフォローがあり、社員の挑戦を支える温かな組織文化が根付いていることが伺えます。成長と安心を両立させるこの企業姿勢こそが、「Zoff社員の人柄の良さ」を生み出している背景ではないかと感じました。

編集部が推したい福利厚生や支援制度
1. 社員割引制度(メガネ着用推奨)

ショップスタッフがブランドイメージを体現するため、自社製品の着用を推奨。社員はこの制度で割引価格でメガネを購入でき、様々なデザインを試すことで、メガネをファッションとして楽しむ文化を体現しています。

2. ベネフィット・ステーション

全国の飲食店、宿泊施設、レジャー施設などで約90万種類以上の特典や割引を受けられるサービス。社員とその家族の生活全般にわたるプライベートの充実をサポートします。これにより、ワークライフバランスを促進し、社員満足度の向上に貢献しています。

3. 時間短縮勤務制度(子の小学校卒業まで)

育児と仕事の両立を支援するため、子どもが小学校を卒業するまで利用できる時間短縮勤務制度を提供。一般的な制度より長期間適用されるため、子育て世代の社員がキャリアを諦めることなく、安心して働き続けられる環境を整備しています。