昨今の人材売り手市場の影響か、企業による選考や内定出しなど早期の人材囲い込みが進められ、入社先を決めたものの十分に考える時間がなかったと感じる学生が内定後に不安を覚えるケースが増えている。2019年7月にマイナビが実施した調査では、入社予定先を決めた後に「本当にこの会社でいいのか」と不安になったことのある学生は半数を超えており、不安が解消されていない学生は6割以上と報告されている。ちなみに、不安を感じる理由は「この会社で勤まるかどうか」が最多であり、社会人として働くことに対して不安を感じている学生が多いことが分かる。 そこで、今回は若手社会人3名に入社後の不安を解消するために4月の入社までどのような準備を行ったのかインタビューを実施した。興味深かったのは話を聞いた全員がそれぞれ準備を行ったことで「入社後にギャップはなかった」と感じており、前向きな気持ちで社会人生活をスタートしていた。彼らは入社前の不安とどのように向き合い、社会人生活をスタートしたのだろうか。

話しを聞いた人:

Aさん:人材・2年目(女性)
Bさん:商社・1年目(男性)
Cさん:メーカー・2年目(男性)

 

学生時代から始まる不安に向き合うには?

その1:全員が抱えていた不安、大事なのは「1人で抱え込まないこと」

社会人生活をまだ描くことができない学生が抱える不安は共通して漠然としたものになりがちだ。「学部卒でもやっていけるのか?」(Cさん)、「勤務地がどこになるのか?」(Bさん)などの不安を今の社会人も当時は抱えていた。しかし、「不安と向き合うことで自分を納得させていった」(Aさん)のように、不安と向き合うことで悩みが小さくなったという声は全員から挙がった。

その方法として「SNSで情報を収集することから始めた」とAさんは語る。Aさんは周りの友人たちより早い時期に内定先が決まっており、友人たちに遠慮して内定先に関する不安を相談できなかったという。そこで、SNSで自分と同じような状況の人がいないか情報を収集したところ、思っていた以上に内定先にそのまま就職して良いのか悩む学生は多く、そのことに安堵したようだ。さらにAさんは兄が4人にいるため、入社先には言えない本音ベースな相談を身近な大人たちにすることができたのも大きく働いたようである。

一方、Cさんは入社する会社を決めた後、改めて先輩社員や人事の担当者と面談する時間を作ってもらったという。Cさんの同期は全員大学院卒だったらしく、そのことに不安を感じていたCさんは「どんな能力が必要か?」「何をした方が良いのか?」と尋ねたようだ・・・